第1回 IC2NEMO(International Conference on Immunity and Cognition: Integration of Multidisciplinary Approaches in Neuroscience, Endocrinology, Metabolic biology, and Osteoimmunology)

古屋敷 智之(今期大会長)、小林 泰浩、
澤 明、高柳 広、淺原 弘嗣(次期大会長)

謹啓

立春の候、皆様におかれましては益々ご清祥のこととお慶び申し上げます。

2025年1月28日から31日にかけて、野沢温泉 朝日屋旅館にて、「Beyond Borders, Off the Limits」をテーマに掲げ、第1回IC2NEMOを開催いたしました。年度末のご多忙な時期にもかかわらず、多くの皆様にご参加いただき、心より厚く御礼申し上げます。

本研究会は、2024年に開催されたInternational Conference of Neuroscience and Osteoimmunology(ICNO)をさらに発展させたものであり、脳神経科学や骨免疫学に加え、内分泌学、代謝学など、多岐にわたる分野の国内外の第一線で活躍する56名の先生方をお招きしました。最終日には、大会長セッション「神経-免疫-代謝の連関が拓く脳疾患研究の新たな地平」を企画し、新進気鋭の5名の先生方に、神経-免疫-代謝連関研究の最前線をご講演いただきました。いずれの講演も、各分野の最先端技術を駆使した最高水準の研究であると同時に、分野を超えた普遍的な課題に対して重要な示唆を与えるものでありました。また、基礎研究と臨床研究の垣根を超えた講演が多く、医学の進歩に不可欠な視点が随所に見られたことも印象的でした。

IC2NEMOは神経系と免疫系を主軸としつつ、既存の枠組みの境界(borders)や限界(limits)を超え、新たな学問体系の構築を目指しています。そのためには、単なる知識の吸収にとどまらず、分野の垣根を超えた研究者同士の交流が不可欠です。

本研究会では、全ての講演を同じ会場で実施する形式を採用し、講演時間に制約はあるものの、参加者全員が幅広い研究成果を共有できることを重視しました。その結果、活発な質疑応答が続き、休憩時間中も議論が絶えなかったことが非常に印象的でした。また、12件の一般ポスター演題においても、熱い討論が交わされ、長時間にわたり活発な議論が展開されました。

合宿形式での開催により、ご不便をおかけした点もあったかと存じますが、その一方で、講演者と聴衆の距離が近く、今後の情報共有や共同研究につながる強固なネットワークが築かれたことを確信しております。

このように、本研究会を盛会のうちに終えることができましたのも、ひとえに皆様のご厚情の賜物と深く感謝申し上げます。今後もより充実した研究会を開催してまいりますので、引き続きご支援、ご協力を賜りますようお願い申し上げます。

次回のIC2NEMOは、2026年3月3日(火)から6日(金)まで、新潟県妙高市のロッテアライリゾートにて開催いたします。本研究会ならではの領域横断的で温かみのある学術交流の場を提供いたします。皆様のご参加を心よりお待ちしております。

末筆ながら、皆様の益々のご健勝とご発展を心よりお祈り申し上げます。

謹白