第8回日本骨免疫学会の終了報告

第8回日本骨免疫学会会長 宮本 健史
熊本大学大学院生命科学研究部 整形外科学講座教授

謹啓 盛夏の候、皆様におかれましてはますますご清祥のこととお慶び申し上げます。

2023年6月25日~27日に、石垣島のANA インターコンチネンタル石垣にて第8回日本骨免疫学会を開催させていただきました。5月の連休明けから新型コロナウイルス感染症が第5類に分類されることになり、旅行支援と相まって、一気に旅行者も増える中での開催となりました。また完全現地での開催とさせていただいたこともあり、飛行機や宿泊予約も厳しくなる中ではございましたが、皆様のお力添えのもと、お陰様で現地参加195名の多くの研究者や臨床家などのご参加を賜りました。ここにこころより御礼申し上げる次第です。

本会では私の座右の銘の1つである「挑戦した者にだけチャンスがある」から「No Challenge No Future」をテーマに、さまざまな角度、視点から骨・免疫領域を中心に広範な領域のリサーチ成果を共有させていただき、私自身も自身の挑戦の歴史として破骨細胞・異物巨細胞の細胞融合因子をクローニングし、機能を決定するまでの取り組みを会⾧講演として紹介させていただきました。また、2つのシンポジウムでは「シングルセル解析が暴く病態の世界」では3名の、「破骨細胞のdeepな世界」では4名の演者の方々から、最先端の、また多くのunpublishedのデータを共有させていただきました。また非常に作り込んだ82題の素晴らしいポスター発表があり、そのうち、今回はencourageもこめて14名に優秀演題賞として口演発表していただきました。ただ口演でこそプレゼンはありませんでしたが、ポスター発表も非常にレベルの高いものでした。さらには、8題の共催セミナーでは最新の臨床データを中心に多くの知見を共有させていただき、各社とも力のこもったセミナーのほか、展示、広告、提供物、賛助など、さまざまな形で企業の方のお力添えをいただきました。本学会にさまざまな形でご支援いただいた皆様方に、感謝申し上げます。

骨免疫学は新しい解析技術の登場、骨粗鬆症や関節リウマチ、膠原病領域における領域横断的な研究の発展及び新薬や効能追加薬の登場、アカデミアと企業の緊密な連携、若手の裾野の広がりが見られ、今後益々大きな発展が期待されます。引き続き大きく躍進を遂げるべく、今後も変わらぬご支援、ご協力を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。本来ならば、拝眉の上、御礼を申し上げるべきところでございますが、略儀ながら書面を持ちまして御礼のご挨拶とさせて頂きます。末筆ではございますが、皆様の益々のご健勝とご発展を心よりお祈り申し上げます。

謹白


第8回日本骨免疫学会会長
宮本健史先生の特別講演



理事長 高柳広先生による開会のご挨拶
研究分野を超えて議論がなされた。
学術集会会場の様子
司会の當銘直美さん
「No Challenge No Future」のテーマのもと、8 つのセミナー、2 つのシンポジウム、特別講演やポスターセッションが行われ、研究成果が多く発表された。
82題のポスター発表の中から、最優秀演題賞14名が選ばれ、受賞講演が行われた。
左奥から、中島先生、田村先生、理事⾧ 高柳先生、熊ノ郷先生
右奥から、学会⾧ 宮本先生、山岡先生、金子先生、田中先生